化粧品の皮膚からの吸収について-2

コラム2018.11.21

 皮膚の最外層にある角層に作用するものに保湿化粧品があります

 保湿剤の成分として、グリセリン、尿素、アミノ酸類など角層中で保湿効果を現わすものがありますが、いずれも角層中の濃度が適正であることが効果の良否の決め手となります。従って、経皮吸収性は低く、角層への滞留性が高いことが期待されます。保湿剤にはまた、皮脂や角層細胞間脂質の成分やヒアルロン酸などの水溶性高分子がありますが、これらはむしろ角層を覆うことで効果を発揮するので、高い経皮吸収性は必要としません。

 化粧品に含有されているピーリング(角層剥離)剤のも角層に作用するものです。乳酸やグリコール酸などのαヒドロキシ酸は角層をピーリングするので当然経皮吸収を促進する働きがありますので、有効成分の経皮吸収促進剤としても利用できます。反面、ピーリング剤として用いるときは、そのもの自体の吸収促進や併用物質の経皮吸収促進に注意が必要です。

 一方、角層を透過しないと効果を発揮しないものとして、美白剤や育毛剤などがあります。美白剤の多くは、生きた細胞である表皮中(顆粒層・有棘層・基底層)で効果を発揮する有効成分です。

 育毛剤は毛根に、ニキビ用化粧品は脂腺または毛囊に浸透する必要があります。尚、これらの付属器官の経皮吸収の寄与率は小さいので、これらの組織に分配されやすい有効成分や基剤の選択が重要となります。